本制度について
獣医学領域における行動学的視座の重要性は日増しに高まっており,動物の身体的健康に加えて心理的健康の重要性が再認識されていると言えるでしょう。本研究会では,これまで専門性の高い認定医制度を施行してまいりましたが,より一般臨床に寄り添った「獣医行動プラクティショナー」の資格制度を2020年より新たに発足しました。会員の皆様からは長らく嘱望されていたことですので,ご興味のある方はどうぞこぞってご参加下さい。
獣医行動プラクティショナー
獣医行動プラクティショナーとは
日本獣医動物行動研究会では,以下の資質を有する者に対して「獣医行動プラクティショナー」の資格を付与する。
「獣医動物行動学(動物行動学および臨床行動学)の知識にもとづき,動物の精神面に配慮し,飼い主に寄り添う獣医療を提供し,日本獣医行動診療科認定医と連携を取りながら,問題行動の予防や初期対応に取り組む獣医師。すなわち獣医行動プラクティショナーは,認定医や研修医とは異なり,一次診療施設や他科専門施設において学習理論などの行動学を臨床に取り入れ実践する獣医師としての役割を担うこととなる。」
資格付与の可否は,申請書類および筆記試験にもとづき評価委員会が決定する。
なお,現時点において獣医行動プラクティショナーとしての任務責任対象動物は犬と猫に限るものとする。
獣医行動プラクティショナーリスト
受験申請資格
■本研究会の会員(会員歴1年以上)である
※受験申請時に会費が未納である場合には受験資格はありません
■研究会主催の講習会への参加(過去3年以内に1回以上の参加)がある
■一般臨床経験を3年以上有する
■一般動物病院に勤務し,一般診療に従事している(現所属病院での勤務年数は問わない)
申請書類
申請期間内(7月1日~31日)に,以下の書類をメール(practitioner[at]vbm.jp , 送信する際には[at]を@に変更してください)にて提出すること。
■履歴書(研究会指定書式)
■所属病院の院長による推薦書* (研究会指定書式)
*院長自身が受験する場合には,他院の院長もしくは研究会会員2名による推薦書とする
*複数の一般動物病院に勤務し,各病院でプラクティショナー資格を表明したい場合は,それぞれの病院長からの推薦書を必要とする
*推薦書は,推薦者の先生から研究会へのメール送付とする。推薦者の先生によるファイルのダウンロードやメール送付が困難な場合は,受験者より研究会事務局(vb[at]vbm.jp,履歴書・推薦書送付先と異なる) まで問い合わせること。
試験実施前に必要書類が提出されているか確認し,受験者に結果を通知する。
プラクティショナー試験
受験申請資格を満たし,必要書類を提出したものに対し,原則9月に試験を実施する。
■択一問題:スタンダードな動物行動学および臨床行動学,行動診療に関わる一般臨床知識を評価
受験料:10,000円(振込)
※受験料の振込先および振込時期は,書類内容確認通知の際にお知らせします
プラクティショナー取得後の流れ
※2021〜2023年度合格者のパターンについてはこちら
有効期間
1年ごとに(毎年10月に)指定のフォームより登録確認手続きを行うこと。
有効期間は5年間とする。
※2021年~2023年合格者は、制度移行に伴い、有効期間を合格から7年とする。
資格取得後であっても,更新手続きが2年間行われない場合,本研究会から退会した場合,一般動物病院を退職し2年以上が経過した場合,行動専門診療のみで一般診療を行わなくなった場合には失効となる。また,資質に問題があると判断される場合は,正式な認定評価委員会の手続きを経て獣医行動プラクティショナーの資格を取り消すことがある。
更新条件
■日本獣医動物行動研究会会員であること
■動物病院に勤務していること
■毎年10月(1年毎)に指定のフォームより登録確認手続きを行っていること
更新方法
ポイント制による書類審査または再受験を選択
■ポイント制による書類審査の場合、5年間で合計10ポイント以上が必要
以下のポイント表を参考に直近5年分の更新申請書類を作成すること
※ポイント表のダウンロードはこちら
■再受験の場合、毎年9月に行われるプラクティショナー試験を受験すること
更新方法についてのよくあるご質問(Q&A)はこちら
その他
獣医行動プラクティショナー名を使用する際には,「獣医行動プラクティショナー(病院名)」とし、推薦書を提出している動物病院名(院長の場合は自身の動物病院名)を明記すること。
所属病院変更時や退職後2年以内に復職した場合には,新たな所属動物病院の院長による推薦書があれば継続可能とする。
【所属変更時の手順】
1.新所属先院長に認定証を提示し,
・プラクティショナーとして活動すること
・研究会HPに病院名が掲載されること
をご了承いただき,所属先の病院が変更する旨を事務局宛にメールにて連絡する。
2.研究会の担当者より取得者本人宛てに書類を送付するので, 新所属先院長に確認していただき, 必要箇所に記入および署名していただいた文書を取得者本人から研究会に提出する。
試験日程および場所
第1回 <中止>
場所:東京大学
日時:2020年9月4日(金)
第1回 <終了>
場所:オンライン
日時:2021年9月3日(金)午前中
第2回 <終了>
場所:オンライン
日時:2022年9月2日(金)午前中
第3回 <終了>
場所:オンライン
日時:2023年9月1日(金)午前中
第4回 <予定>
場所:オンライン
日時:2024年9月6日(金)午前中
*プラクティショナー試験のオンライン受験に際し、必要な機器は以下の2点(両方とも必要)となります。
●インターネットに接続できるパソコン
(マイク・カメラ付が望ましい、マウスを使用できることが望ましい)
●インターネットに接続できるカメラ付スマートフォンもしくはカメラ付タブレット
(試験時に手元を監視できるように固定できること)
獣医行動プラクティショナー | ||
受験 申請 資格 | 会員(会員歴1年以上) | ○ |
研究会主催講習参加歴 (過去三年以内に1回以上) | ○ | |
一般臨床経験 | 3年以上、一般動物病院勤務、一般診療従事 | |
行動診療件数 (初診から5年以内) | ー | |
資格有効期間 | 5年間 | |
費用 | 振込 | 10,000円 |
必要書類 | 提出時期 | 7月1日~7月31日 |
内容 | 履歴書 推薦書 | |
申請時期 | メール(practitioner@vbm.jp) | |
書類審査時期 | ー | |
試験 | 実施時期 | 9月初旬 |
筆記試験 | 択一問題 | |
面接 | ー | |
結果通知 | 10月初旬 |